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Antique Stylingのご紹介
アンティーク家具をそれに関わる人々のストーリーを
Antique Styling (アンティーク・スタイリング)としてご紹介致しております。

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世紀を超えたアンティーク家具たちの存在感は
言葉では言い表せないほどのものですが、
古い本物の持つ存在感と温かみで、不思議なほど
廻りのインテリアに驚くほどよく馴染みます。

毎回ストーリー仕立てで、アンティーク家具と
それにかかわる人たちの想いを綴っていくシリーズ。

日々の暮らしにアンティーク家具を。
毎日の積み重ねがいつのまにか歴史になる、そんな実感に触れてみてください。
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# by pancada | 2015-12-04 09:01 | Antique Styling
Vol.49 世界の果ての泉~ナーシングチェア・フットスツール~
読書が好きだ。

インターネットでの情報収集はもちろんするけれども、
文字を追うことの悦びを感じるのは、やはり書物から。

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書店でであった、美しい装丁の本。

「あ、モリスのファブリック」
・・・と思って手に取れば、それはモリスの手によるファンタジー小説だった。

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オリジナルの初版の発売は1896年。
即決で購入した。

読む場所はもう決まっている。

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実は、モリスをよく知っていたのは訳がある。

つい最近、英国のアンティークチェアを手に入れた。

見惚れるほど優雅な姿の、ゆったりとしたチェア。
その姿をより際立たせるように張られたファブリックがモリスのものだった。

そして、合わせて購入したフットスツールのファブリックが偶然にも、やはりモリス。

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なんとなく、しか知らなかったウィリアム・モリスという19世紀イングランドの人物が
妙に身近に感じられて、情報収集をはじめた矢先の、書店での出会いだった。


アールヌーヴォーのランプがつくりだす柔らかな光のドームのなか、
モリスのセットを配してお気に入りの読書スペースをつくったばかりだったのだ。

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さあ、本を広げよう。

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この世の果てにあるという神秘の泉をもとめて旅立つ王子と
100年以上の時間と数千キロの距離を隔てながら、同行する旅に出よう。


モリスのファブリックに囲まれて。
古艶の輝くウォールナットに支えられて。

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お愉しみは、これからだ。
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# by pancada | 2015-12-04 09:00 | Antique Styling
Vol.48 午後のセレナーデ ~ローズウッドミュージックキャビネット~
家のリフォームをきっかけに
午後の陽が入る小さな空間を手に入れた。


私の趣味はマンドリン。
イタリア・ルネサンスの頃から愛されてきたロマンティックな楽器。
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マンドリンと向き合う、私だけの場所に、
どうしても置きたかったのが
英国ヴィクトリアンのミュージックキャビネット
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名前からして優雅なこの小さな家具は
楽譜を入れるために仕立てられたもの。

楽譜のためだけに、こんな素敵な家具を造ってしまうなんて!
・・・当時の英国はなんて贅沢だったんだろう。


こぶりなサイズながらも、その存在感に圧倒される。

シンプルなようで実は細部へのこだわりが素晴らしいフォルムと、
まるで絵のような象嵌細工、
そして自然が造り上げた芸術であるローズウッドの深い杢目。
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意外に広い内部は、仕上げもきれいで本当に楽譜の収納に便利。
細い棚には楽譜を、広い部分にはコレクションのオルゴールを仕舞おう。
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合わせたのは同じくローズウッドのキドニーテーブル

キドニー・・・腎臓なんて、おかしな名前だけど
この形は、不思議と使いやすい。
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陽に透けるメタルワークが軽やかな
アンティークのブックスタンドに楽譜を立てて。
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長く陽が差し込む午後は
私とマンドリンの時間。


今日は庭木の葉影がやがて宵闇に変わるまで
セレナーデを爪弾こう。

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美しい音楽の結晶のような家具に囲まれながら。
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# by pancada | 2015-01-20 16:38 | Antique Styling
Vol.47 英国紳士のこだわり~エスクリトワール&サロンアームチェア

ひとつの変わった家具に出逢った。
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100年以上前の英国アンティーク。

まず、フォルムが美しい。
そして次に、何のためのものだろう、と不思議に思った。

「エスクリトワールという書き物机です。
両側から使えるし、キャスター付きで移動も容易なので、
パーティのレセプションデスクとして使っていたのかもしれません。」
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アンティークショップのそんな説明に納得しつつも、
この変わった家具を自分なりに使いこなしたくなった。
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実は、自宅の広いリビングに、ちょっとひとりで
集中できる場所がほしいと、ずっと思っていた。

このエスクリトワールならば、
まるでパーティションのように作業する手元を隠してくれる。
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そして反対側は最高級の古艶をもつマホガニーのパネル。

小さなシェルフとマガジンラックまでついていて、
傍らにゆったりとしたアームチェアを置けば
まるで豪華列車オリエンタルエクスプレスのワンコーナーのようだ。
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100年前に作られたちょっと特殊な家具を今こうして使いこなしてみると
無垢マホガニーのくせに精度の高いシェルフを開け閉めする度に
恐ろしく深い杢目をもつ側面をうっとりしながら磨く度に
にじみでてくるある感情に気付く。
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それは100年前の英国紳士と、私と、そしてこの家具との不思議な連帯感。

「わかる奴にはわかるんだ」。

本物だからこそ受け継がれていく想いとこだわり。

ヨーロッパ文化の片鱗が自分の中にすとん、と落ちて
じわりと溶け込んでいくのが感じられた瞬間だった。

今夜もこの家具の傍らで本を読む。
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エスクリトワールの向こう側、100年の壁の向こう側では
ネクタイを締めた紳士がウィスキーを傾けている気配がしている。
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# by pancada | 2014-10-10 15:46 | Antique Styling
Vol.46 母と娘と薔薇とアンティーク ~マホガニーサロンチェア&テーブル~
嫁いだ娘が暮らすのは、日当たりがいい広いリビングが自慢のマンション。

そこにちょっとしたコーナーを作ったから見に来てよ、と娘からのメール。

インテリア大好きな娘がまたなにかやってくれたのかしら、と
いそいそとお邪魔してみる。


ほんの2畳ほどの空間に出来ていたのは
ヨーロッパにあるような緑が溢れた温室風のコーナーだった。
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置かれていたのはこぶりな椅子テーブル
英国のアンティークだという家具達は
明るい光の中で落ち着いた艶やかさを放っている。
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「こんな風な家具を置けば、大人な感じでしょ?」


そういいながら得意顔の娘がふるまってくれたのはローズティー。

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食用のバラで作る綺麗なピンク色の飲み物は
正直言ってすごく美味しいわけではなかったけれど、
薔薇の香りがなんとも優雅な気持ちにさせてくれる。

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「薔薇は美容にも効用があるのよ。
マリーアントワネットだってローズウォーターを愛用していたんだから」

「それ、本当なの?もっとちょうだいな。」

楽しいひとときを過ごしながら、
負けず嫌いの私の頭の中ではいつのまにか計画が動き出す。
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私の古い家にだって窓辺の場所はもっとあるし
グリーンの世話だって私の方がずっと上手。
あそこをこうして、こんな家具を置けばグリーンがもっと映えるわ。
娘が買った家具屋さん、紹介してもらわなくちゃ。

母と娘は一番の友達で、そしてライバル。
いつまでも負けるわけにはいかないんだから。
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ローズティーのおかわりをお願いしながら
そう思う自分にちょっとあきれて、そして何故か愛おしかった。


 
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# by pancada | 2013-09-15 21:05 | Antique Styling
Vol.45 月夜のお茶をふたりで~オークダイニングセット~
お茶でも、飲む?


いちにちが終わりかけるような時間帯。
ごく気まぐれに、彼はそんな誘いをしてくれる。

お酒ではなく、お茶。

いやなことを忘れる酩酊ではなく
好きなことを語れる安堵がほしいとき。


私はあきれるくらいに簡単に誘いに応じて
いそいそとお湯を沸かす。

ふたりで選んだアンティークのダイニングテーブル
リネンを敷いてテーブルを整えて。
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そういえば、今夜は満月。


差し込む月の光に気が付いて
彼は何も言わずにあかりのスイッチを切る。

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蒼褪めた光のなか
いつもとはまるで違う表情をみせる
いつもの部屋、いつもの家具。

永い時間を過ごしてきたテーブルと椅子は
ドラマティックな杢目と質感が月光によってむき出しになって
思わず私は息をのむ。


新聞すら読めてしまう冴え冴えと明るい月の光。
お茶の香りと温かな湯気のなかのさりげない会話。
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彼がいつのまにか取り出したのはシルバーのソースボート。
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実はアンティーク・シルバーの素性を読み解くのは彼の趣味。
英国のガイドブック片手に判読の仕方を私に講釈してくれる。

えーっと、錨の刻印はバーミンガムだろ。
大文字の「C」にこの外縁は....1927年!
86年前にバーミンガムのアセイオフィスで認定を受けたシルバーだ。
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ちょっと得意げなのが癪に障るけど
いつも忙しい彼が、じっくり私と向き合ってくれるこの時間がたまらなく嬉しい。

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・・・また夜のお茶、誘ってね。


ふたりで選んだダイニングセットと一緒に
私はいつもここにいるから。

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# by pancada | 2013-09-15 21:04
Vol.44 思慮の為の薔薇空間~ローズウッドライティングテーブル~
物事を深く考える時って、どこに居ますか?


食事のあいまにダイニングテーブルで?
湯船に浸かりながら?
それとも眠る前のベッドで?

どれも少しぴったりこなくって、
でも仕方ないかと気持ちをなだめてきました。
・・・ついこの間まで。


我が家自慢の、ちょっと広めのリビングルーム。
窓辺の余裕のある場所に、仕立ててみたんです。

自分だけの想いにひたれる、書斎のようなコーナー。
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英国アンティークのライティングテーブルは、
思ったほど場所もとらなくて
すんなりと窓辺の空間に測ったかのように納まりました。
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素材は、生木はまるで薔薇のような香りがするという
ローズウッド・・・という木。
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本当は名前も良く知らなかったけれど、
緻密な杢目に思わず手を伸ばしてしまうような
いつまででもそっと触れていたくなるような
そんな魅惑的な木。

緻密な杢目に施された細かい細工。
白い部分は象牙が嵌め込まれ、まるでひとつの美術品のよう。
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おなじローズウッドのサロンチェアを合わせて。
デスクトップにはアンティークのあかりを灯して。
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サイドには、さりげなくコレクションをディスプレイする
小さなマホガニーのテーブルを。
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何をみるともなく目を泳がせているとき
視界に入るものが本当に美しいものであるということは
こんなに気持ちが良いものだということを噛みしめながら。
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デスクに向かい、本を広げて一心に読みふけるとき、
手紙を広げて、人の想いに心を寄せるとき、
ふと、自分の心の中を覗いてみれば、

こんな思いを薔薇の香りのなかで見つけるのです。
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ああ、私は本当にこの場所が欲しかったんだ、と。
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# by pancada | 2013-08-16 19:00 | Antique Styling
Vol.43 幸せをまたひとつ~フレンチワンドロワーベンチ~
「ただいまっ」

元気な声が家中に響き渡る。
小学生の息子が帰ってきた。

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おかえり、と玄関ホールを覗いてみると
ベンチに腰かけてスニーカーをぽんぽん脱いでいるところ。

「ちゃんと下駄箱にいれておくのよっ」

あまり口うるさいのは良くないとわかっていながら
つい言ってしまう。

だって、息子は玄関ホールのベンチで遊ぶのが大好きなのだ。

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我が家の玄関にはアンティークのベンチがある。


この玄関が広い家に越してきて、はじめは何も置かなかった。
広いことがすごく贅沢に感じて
いつも靴一足だって出して置かずにきれいにしてきた。

天井の高い、きれいなすっきりした玄関ホール。

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冬の始まりのある日、ブーツの脱ぎ履きに不便を感じていたとき
近所で見かけたベンチ。

フランスのアンティークという古いベンチを見た時、
モダンな家具ばかりの我が家でもきっと合う、と確信めいたものがあった。


果たして、そのベンチは我が家の玄関に見事に溶け込んだ。

そして、家族みんなが気付いたのだ。

いままで、この広い玄関ホールで
過ごした時間があまりにも短かったことを。


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夜、夫は翌朝持っていかなければいけないものを
ベンチに置いておく。

娘は朝、玄関のドアを開ける前に
ベンチに座って手鏡でヘアスタイルの最終チェック。

そして私はベンチでゆったりとブーツを選ぶ。



でも誰よりも滞在時間が長い息子のために
彼の親友であるテディベアが常にバンチの端に陣取り
おもちゃが抽斗に入れられている。

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息子はまだベンチから離れない。
100年近くが過ぎた古い木の上、
まるで祖父の膝の上で遊んででもいるかのようだ。

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さて次は誰が帰ってくるのだろう。
玄関ホールでどんな会話が交わされるのだろう。

幸せとはきっとこういうもの。

色々な家族をみて来たであろう古いベンチが
我が家の幸せをまたひとつ、形にしてくれた。

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# by pancada | 2012-06-12 15:18 | Antique Styling
Vol.42 Heavenly Bamboo / 天国の竹・・・ケーニングアームチェア・オーバルネストテーブル
一瞬、日本の椅子かと思った。



「英国の古いチェアなんです。19世紀のものですよ。」

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確かに言われてみれば、すらりとしたその姿は
どこか懐かしいような日本の民藝家具とは異なる佇まいをもっていた。

きれいに弧を描く肘掛け、ひとの体に寄り添うように作られた座面。
そしてなによりも、背面の放射状に広がる籐の網目がこの椅子を特別なものにしている。
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一度座れば離れがたく、自室ならば家族の許可も必要なし、と手に入れてしまった。
楕円形の入れ子式テーブルをそれに合わせて。


実はバーナード・リーチをはじめとする民藝運動の「用の美」には
その考え方とフォルムに長年憧憬の念を抱いてきた。
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19世紀後半、英国で始まったアーツ&クラフツの流れは
やがてヨーロッパに広がりドイツ、ウイーン、そして日本の民藝運動へと伸びていく。

その源流が潜んでいるようなこのチェアを前に、
やはり東西はつながっている、とあらためて腑に落ちるのだ。
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私はそれよりも少しだけ世界を広げて、
南国のシルクを加えてみる。


タペストリーの前には、庭で盛りの南天の花を。
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赤く艶やかな実は誰もが目にするが、実はその花はあまりにも小さく、
半透明な白にごく淡い紅をさした儚い花。



南天の英語名は「Heavenly Bamboo」。

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まるで寝室が東西をつなぐ楽園になったような、そんな気持ちになった。

楽園の揺り籠に揺られて今夜はどんな夢をみるのだろうか。
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# by pancada | 2012-06-11 13:53 | Antique Styling
Vol.41 自分の続き・・・フレームミラー・ライティングデスク&サロンチェア
ベッドに入る前に自分の顔を眺めます。

これはずっと続けてきた私の習慣。
それはそれは小さい頃から。

自分の顔って、不思議ですよね?
わかってはいても、本当にこれを他の人たちがみてるのかなあ、なんて。

一番近くて、一番遠い自分の顔。
じっくり見ておかないと、忘れそうになるんです。

眠りの国に行く前に、ちゃんと覚えておいて
朝起きたら、自分の続きでいなくっちゃって。

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いつのまにか私は大人になって、
それでも毎晩鏡をみていて、

一人の部屋をもつ機会があって。

前から好きだったイギリスのアンティーク家具でベッドの周りを揃えてみました。

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ライティングテーブルと、きれいな曲線の背をもつサロンチェア
そして美しい透かし模様のフレームに収まった

あえてドレッサーではなくて

まるで映し出すものが絵のように見えるフレームが気に入って。
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その周りにはいくつかの古いフォトフレーム。
古い写真やイラストに何故か心が癒される気がしたんです。

ベッドにはいるまえのひととき
本を読んでみたり
手紙を書いてみたり
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鏡のなかの私にむかって
まるで中世の貴婦人の肖像画のように少し流し目をしてみたり。

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そしてふと気づいたんです。
時間の流れの中に私もしっかりいることを。
否応もなく歴史に参加していることを。


それからは
眠る前に自分の顔を覚える習慣は少しづつ減りました。
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100年以上も前からある家具たちに見守られて
次の朝もきっと
私のままで続けられる安心感があるから。
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# by pancada | 2012-06-10 13:47 | Antique Styling